OKRとは

OKRとは目標の設定・管理方法のひとつで、Objectives and Key Results(目標と主要な結果)の略称です。 アメリカのインテル社が初めて採用し、GoogleやFacebookなど、シリコンバレーの有名企業が取り入れていることで、近年注目を集めています。
OKRの階層イメージ
下記の図はOKRの表示画面になります。 一つのO(目標)に複数のKR(主要な結果)が付随するというかたちで成り立っています。
まず会社全体として達成すべきO(目標)が掲げられ、会社のO(目標)を達成するために必要なKR(結果)を組織のO(目標)として定めます。 同じように組織のO(目標)を達成するために必要なKR(結果)を個人の目標として定めます。 Oに対してKRは必要十分条件となるように設定し、全メンバーの個人目標が達成された段階で、結果的に会社の目標が達成されるような目標設定が望ましいです。

OKRの設定条件

OKRとは企業が社会に対して打ち出していきたい野心的な価値を定めるものであり、下記のような条件で設定します。
現実味のない野心的すぎる目標は「未達でもいいや」という見方をされがちになってしまいますし、弱気すぎる目標を設定してもOKRとしての意味がありません。 OKRとは「もし制約がほとんどなかったら、数年後我々はどう変わっているだろうか?」を起点に考えるべきものです。

Objective
  • 定性的な目標
  • チームを鼓舞するようなチャレンジングなもの
  • シンプルで覚えやすいもの
  • 1カ月~四半期(3カ月)で達成できる目標
KeyResult
  • ストレッチゴール(ストレッチ目標)
  • 60~70%の達成度で成功とみなす
  • 自信度10分の5の難易度

MBOとの違い

従来からの評価手法の一つにMBO(Management By Objective)があります。 経営学者ピーター・ドラッカーが1954年に刊行した著書『The Practice of Management(現代の経営)』のなかではじめて提唱したMBOは、従業員が目標を達成するためのタスクを自分で設定するセルフマネジメント手法の一つです。 MBOの特徴として、「100%達成をもって成功とみなす」「評価制度と連動させる」という点があります。それにより「チャレンジングな目標設定をすることで、目標達成ができず評価が下がるリスクがある。リスクを冒してまでチャレンジしたくない。」という心理を社員に引き起こしていました。 それに対してOKRにおいては達成率60~70%を成功とみなすことで、よりチャレンジしやすい体制づくりを目指しています。